RAF SIMONS(ラフシモンズ)のアーカイブはなぜこんなに高くなってしまったのか?

2017.11.18

RAF SIMONSのアーカイブ、ヤバい

2020/05/05追記・編集

いま、大変なことが起こっています。

 

RAF SIMONSがヤバいんです。

 

 

今期のRAFもかっこよかったね、というような話ではなく・・・

 

 

アーカイブ(過去モノ)がヤバいんです。

 

 

ヤバさはその値段・・・

 

ものにもよるんですがトップスで20~30万円、アウターで100万円。

その中でもとんでもないモノだと200万円くらいついているものもあります・・・

 

 

 

 

なぜこんなことになっているのか?

 

 

 

ヤバいヤバいばっかり言ってないで真面目に考えてみました。

 

ではどうぞ。

 

 

ロックバンドをテーマにしたコレクションの再評価

 

1998SS Black Palms期

SEX PISTOLSをテーマにしたシーズン。

サタンと呼ばれる肩を突き抜けるほどのピークドラペルや背中に細かく切り込みが入れられたTシャツ、少し幅広の黒いスラックスなどがありました。

足元は泥でわざと汚したコンバース。

 

1999AW

Joy Divisionをテーマにしたシーズン。

Joy Divisionのメンバーのスタイルを彷彿とさせるようなシャツにトラウザーズのルックや、全身を黒で覆ったルックなどが見られました。

 

 

 

 

 

若い頃に影響を受けたカルチャーや人物を引用し、コレクションという舞台で表現するのが初期のラフシモンズではよく見られました。

今でこそ、エディはじめ様々なデザイナーが行なっているクリエイション方法ですが、ラフシモンズは90年代からおこなっていたんですね。

 

 

 

現在のラフシモンズの活躍

過去の功績だけではなく、現在でも第一線をひた走っているのがラフシモンズのすごいところ。

これまでに自身のブランド以外にもジルサンダー、ディオール、そしてカルバンクラインのデザイナーを歴任している彼。

話題をさらい続けている彼だからこそ、そのクリエイションの原点であるアーカイブ品に注目が集まるのも頷けます。

 

 

 

ファッションアイコンによる着用

これまではRAF SIMONSのクリエイションや功績に触れてきましたが、実はそれだけがアーカイブ高騰の理由ではありません。

 

名だたる海外アーティストたちがバンバン着用しているのです!!

 

トラヴィス・スコット(写真左)がLIVEで着用したのは2003AW 「closer」期のPCLプリントパーカーと2004SS 「Waves」期(通称 宗教期)の落書きパンツ。

 

 

ちなみにちなみに上に羽織っているスカジャンはトムフォードがデザイナーをしていた時代のGUCCI。2003SSのカマストラジャケット

 

春画モチーフの刺繍はあまりにハードすぎて日本では販売されなかったそうです。

 

あのカニエも着用。

家族写真でなんちゅうもんを着ているんでしょうか。

 

 

話はラフシモンズに戻りまして。

VLONEなど自身のストリートブランドを手がけるASAP BARI属するASAP MOB(エイサップモブ)もPVでRAF SIMONSのアーカイブを使用しています。

 

その曲名が「RAF」。

ラフシモンズにリスペクトをおくった曲です。

 

   

めちゃくちゃラフシモンズだらけのPV。

 

名作モッズもたくさん着ていますね。

この辺りは60~100万円で取引されています。

 

そのほかにも2014AW STERLING RUBYのモッズやRAF SIMONS×adidasコラボのスニーカーなど近年の名作たちも着用しています。

 

ラフシモンズへの深いリスペクトが伝わってきます。

 

 

このPVの構図、実は2005AWのコレクション映像のパロディだったりします。

 

最初のたいまつを持っているシーンも2002SS「テロ期」のパロディだったり。

 

当時を知っている方も、ASAPからラフシモンズのアーカイブを知る方も楽しめる素晴らしいパロディですね。

 

そのほかにも、カニエウエストやRevenge×Stormのデザイナーでスタイリストのイアン・コナーもRAF SIMONSのアーカイブを着用しています。

 

 

カニエウエストが着用しているのは2001AW「Riot Riot Riot」(通称テロ期)のカモフラージュMA-1。

FOSTEX GARMENTSというメーカーが出しているカモフラージュMA-1がボディに使われています。

こちらは先日某オークションサイトで1,700,000円もの値段がついていました。

FOSTEX GARMENTSのボディ自体は20,000円ちょっとみたいです。

プレミアのつきかたがハンパじゃないですね。

 

 

 

こちらイアン・コナーが着用しているのは2005AW「HISTORY OF MY WORLD」(通称POLTERGEIST期)のモッズコートです。

よく見ると右腕と左裾部分の文字をくっつけると「POLTERGEIST」と書いてありますね。

こちらも某オークションサイトで650,000円の値がついていました。

 

高騰の理由がファッションアイコンの着用だけではありませんが、それでも影響力の高さを感じますね。

 

 

この一連のファッションアイコンの着用、実はフィクサーがいます。

それがDaivd Casavant(デビッド・カサヴァント)という人物。

弱冠27歳の彼がファッションアイコンたちに衣装提供をしているのです。

 

デビッド・カサヴァントは10代の頃からRAF SIMONSやHelmut Langなどのアーカイブ品を収集しはじめ、そのコレクションは1000点以上にものぼるといいます。

後ろのラックにもヤバいのがいっぱいかかっていますね・・・

 

現在の流行りだけを提案するのではなく、アーカイブアイテムの価値を伝えるうごき、素晴らしいと思います。

 

 

Dollarのラフシモンズ アーカイブアイテム

当店にもRAF SIMONSのアーカイブ品、ございます。

かるーく解説も交えながらご紹介しますね。

 

RAF SIMONS 04SS 宗教期 プリントTシャツ

2004SS 通称宗教期のプリントTシャツ。

ヘルマン・ヘッセの小説「シッダールタ」をテーマにしたシーズン。

シッダールタとは釈迦のこと。

だから宗教期なんですね。

プリントのグラフィックからもその壮大さを感じることができます。

この辺りはまだガツンとプレミア値がついていないので手を出しやすい印象です。

RAF SIMONS 04SS 宗教期 プリントTシャツ

 

RAF SIMONS 04SS 宗教期 ストーンビーズネックレス

こちらも宗教期から、ストーンビーズネックレス。

ルック画像がもう怪しいですね。

 

本物の石をビーズのように糸に通して作られています。

画像のように垂らして着けてもよし、二重にして着けてもよしです。

 

 

 

ちなみに黒も存在します。

RAF SIMONS 04SS 宗教期 ストーンビーズネックレス

 

 

RAF SIMONS 02AW VIRGINIA CREEPER期 クラッシュパンツ

こちらはシーズン変わって2002AW VIRGINIA CREEPER期からニークラッシュパンツ。

コレクションテーマは「自然の二元性」。

自然が持つ「美しさ」と「脅威」。その両面を表現したコレクションです。

シーズン名のVIRGINIA CREEPERとはアメリカヅタの英名。

ブルーベリーのような美しい実をつけますがその実には毒があります。

そういった自然の二面性を服を通して表現しています。

 

また、森林のブラウンや夜の黒、スレートグレイや葉の緑色など自然関連のテーマに由来したカラーリングを使用しているのも特徴です。

 

コレクション発表も植物が生い茂る場所で開催され、自然の壮大さを一層感じさせるコレクションになっています。

 

こちらのパンツも生地の色がスレートグレーで自然由来のカラーリングに。

膝部分がクラッシュしている部分も二重になっており、美しさと過酷さを表しています。

 

シンプルでわかりやすいデザインでもコレクションテーマに基づいたデザインだとまた見え方も変わったりしますね。

これらのアイテムは梅田店にて展示・販売しております。

RAF SIMONS 02AW VIRGINIA CREEPER期 クラッシュパンツ

 

Writer:Yusuke Omura

 

RAF SIMONS アーカイブ 高価買取

Dollarでは、ラフシモンズのアイテムを高価買取致します。

ウェア類、アクセサリー類など大歓迎です。

名作アイテムなどは特に高価買取致します。

 

ものにまつわる想いやエピソードまで含めて、丁寧に査定させていただきます。

飾っているだけで着ていないコレクションがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

次のオーナー様へ、こころをこめて伝えます。

 

※DollarはARCHIVE OF FASHIONというサイト名に変更しました。

店舗買取は東京 CONTEXT TOKYO、京都 乙景 にて承っております。宅配買取もぜひご相談ください。

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