アルチザンの祖 CARPE DIEM(カルペディエム)は何を成し遂げたか

2017.12.11

今やひとつのジャンルとして確立しつつあるアルチザン。

 

もちろんずっと前から職人的なものづくりをしていたブランドはたくさんあるとは思いますが、大きく昇華させジャンルとして認知させたのは彼らによるところが大きいのではないでしょうか???

 

この20年の間にカルペは何を成し遂げたのか、またその意志はどのように受け継がれているのか。

カルペディエムの歴史とそのプロダクトに迫っていきましょう。

 

カルペディエムとは?

言わずと知れたイタリアのアルチザンブランド。

もともと旅人だったデザイナー マウリツィオ・アルティエリは10年間世界を旅し、イタリアのペルージャに拠点をおき、ものづくりを始めます。

こちらがマウリツィオ・アルティエリ氏。

ブランド名の「CARPE DIEM(カルペディエム)」とは、古代ローマ ホラティウスの言葉(ラテン語)で「今、この瞬間を生きる」、「その日を摘め」という意味です。

 

とまあ、この辺の説明はどこにでも書いてある情報なのでこれくらいにしておいて。

 

つまりはこの旅をしている期間に感じた様々なインスピレーションを服や靴に落とし込んだのがカルペディエムなわけですね。

カルペのレザーシャツなんかにはシルバーのボタンなどが使われていますが、これもロサンゼルスに2年間住んでいたときにクロムハーツで働いていたことも彼に影響を与えているのかもしれません。

また、定番のウォッシャブルレザーシャツは元から洗いざらしてシワをつけてありますが、これも旅をしていてレザーの手入れなんかを気にしていられなくなって洗いにかけたことから生まれた、なんて逸話もあったりします。

 

レザーはシワのない堅牢なもの、というイメージが強かった当時にはとてつもない衝撃を与えたことでしょう。

 

それもこれも、頭で考えて出来たデザインというよりはライフスタイルに基づいて完成されたデザインなんでしょうね。

 

ご紹介したいことはもっとあるのですが、ここからはひとまずカルペディエムのブランドの変遷についてみていきましょう。

知識不足なために確証のないところもありますがどうか暖かい目で読んでやってください。

 

カルペディエムの変遷

CARPEDIEM(カルペディエム)

1994年、CARPEDIEMスタート。

レザーアイテムをメインに展開し、特に靴には力を入れていました。

そののち2000年にC DIEM(カルペディエム)へブランド名変更。

こちらの表記の方が馴染みがあるのではないでしょうか?

 

カルペの特徴はなんといっても革。

定番のホースデストロイやベビーカーフは類をみない革質でたちまち多くの人を虜にしました。

革靴だけでなくウォッシャブルレザーシャツなどの名作もリリースされましたね。

こだわり抜いたものづくりを進めてきたカルペディエムですが、2006AWを最後に終了してしまいます。

顧客との温度差に違和感を感じたから、など理由はいろいろ囁かれていますが・・・

拡大する組織とそのしがらみが、アルティエリがプロダクトを届けたい層と乖離していったことは原因の一つにあるでしょう。

 

LM ALTIERI(LMアルティエリ)

布帛(ふはく)がメインのラインとして1999ssからスタート。

ブランド名が息子の名前だというのはあまりにも有名。

素材は基本的に天然繊維を使用することも特徴です。

 

深くシワの入るシルクやリネン、ときにはヘンプなども使用し、着込むことでさらに味がでる素材感を追求していました。

 

 

LINEA(リネア)

 

カルペディエムの上位ライン。2002年スタート。

現m.a+のマウリツィオ・アマディが携わりました。

ブランドテーマは「最小の結論」。要はワンピース(一枚地)ってことです。

 

「布帛でどこまでやれるか」に挑戦しているおもしろい試みで、これがのちのm.a+のプロダクトにも反映されています。

その代わり値段が凄まじく高かったようで、アウター類は平気で300,000円オーバーしていたようです。

こちらはすぐに終了してしまったようで、ほんの短期間しかなかったラインです。

LINEA PROJECT リネアプロジェクト[ヘビージャージートップス/ニット]USED美品

LINEA PROJECT リネアプロジェクト[希少 ヘンプジップアップブルゾン]USED美品

 

Sartoria(サルトリア)

リネアと同時期にスタートしたと思われるSartoria。

こちらは実験的に作られたオーダーメイドラインです。

シームにステッチでオーダー主の名前を入れられる仕様など、アルチザンのオーダーメイドとあってとにかく贅沢なつくりでした。

 

↓これはSARTORIA2004と、ブランド名とシーズン名がステッチされているようですね。

普通、思いついてもやらないですよねこんな大変なこと。笑

こちらもリネア同様すぐに終了してしまったよう。

 

intervallo(インテルヴェッロ)

情報がとにかく少ないのですが、2006AWのカルペ終了後、後継としてintervalloというブランドがあったようです。

国内の流通数はものすごく絞られ、数店舗での取り扱いに限定されました。

靴をメインに扱っていたようですが1~2シーズンですぐに終了してしまったようです。

 

こちら情報求む、です。

 

AVANTINDIETRO(アバンディンディエトロ)

2009年スタート。

ブランド名はavant(前衛)+ indietro(裏)という言葉をつなぎ合わせた造語だそう。

「新しいことと昔ながらのものづくりの融合」という意味になるんでしょうか。

 

2011年にはLAYER-0のAlessio Zero(アレッシオ・ゼロ)と共にAVANTINDIETRO_Fieldという名前になってリリースしました。

ボックストゥ、滑らかで丸みのある形でカルペに近いシルエット。

数年間土の中に埋めたレザーを使用した靴など、常識では考えられないような素材づかいのプロダクトもみられました。

この試みがのちのm_moria(メモリア)に引き継がれていきます。

 

m-moria(メモリア)

2015年始動。

m-moriabcというテーマで発表され、アルティエリ氏が5年の歳月をかけて作り上げたA、B、Cの3型をベースに9種類のモデルから選ぶオーダー仕様。

構想は2012年ごろからあったと言われ、A、B、Cの木型はそれぞれ過去・現在・未来を表しています。

Aは伝統の価値と技術に焦点を当てています。

工芸品や実用的な履物の美学に敬意を払い、何年にも渡って伝承されてきたことを大切にしつつそれを変えて独自のクリエイションとして構築しています。

 

Bは、現代社会に見られる身近なものやアイデアを形にします。こちらが3つの中でもっとも合理的なプロダクト。

 

Cは、これからのプロダクト。AVANTINDIETROから進化してきたm-moriabcですが、さらに新たなプロダクトとして滑らかなフォルムと低いソールを提案。

 

面白いクリエイションですよね。

使用するレザーはホーウィン社のコードヴァン。

オーダーすると一足500,000円以上はくだらない超高級靴となっています。

 

新生C DIEM

2017AWに10年の歳月を経てカルペディエムが復活。

当時の素材・当時の工場で作られたイタリアンメイドのカルペディエムとあって人気も高いようです。

 

さすがカルペディエム、年月を感じさせないカリスマぶりです。

 

CDM BY CARPE DIEM

 

 

カルペ出身のブランド

m.a+(エムエークロス)

デザイナー : マウリツィオ・アマディ(Maurizio Amadei)

 

アルチザンブランドでも圧倒的人気を誇るエムエークロス。

カルペディエムやリネアプロジェクトで培った技術を自らのブランドでも存分に発揮しています。

 

スパイラルアームやアナトミカルパターンなどもリネアのプロダクトでもその原型を見ることができます。

 

クロスの記事は個別に書いてあるのでこっちもどうぞ読んでみてね。

なぜ男はm.a+(エムエークロス)のレザーに惹かれるのか

 

m.a+ エムエークロス[レザーロングベルト/ブラック]USED中古

m.a+ エムエークロス[キャメルレザーダービーシューズ/41/保存袋]USED 中古

m.a+ エムエークロス[初期 フィナボッチ数列地パンツ]USED中古

m.a+ エムエークロス[初期 1枚パターンカットソー]USED中古

m.a+ エムエークロス[ラグランスリーブレザーシャツ/44]USED中古

 

m.a+ エムエークロス[レザーシャツ/44]USED中古

m.a+ エムエークロス[コットンカシミアロングカットソー/ロングシャツ/46]USED中古

m.a+ エムエークロス[アナトミカルレザージャケット/ブラック/44]新品同様

m.a+ エムエークロス[ヘンリーネックプルオーバーデザインカットソー]USED中古

 

LABEL UNDER CONSTRUCTION(レーベルアンダーコンストラクション)

デザイナー : ルカ・ラウリニ(Luca Laurini)

カルペディエムで企画や生産管理を担当していたルカは2003年に独立しレーベルアンダーコンストラクションを立ち上げます。

父がニットの生産工場をしていたこともありニットのプロダクトに強いブランドとして人気を博します。

実はAdriano Ragni(アドリアーノ・ランニ)という、父の名前を冠したブランドのデザイナーでもある彼。

こちらは伝統的なニッティングの技術をたいせつにしたプロダクトを生み出すブランドで、そこに革新的なデザインを盛り込んだ伝統×革新ブランドもやっていたりします。

LABEL UNDER CONSTRUCTIONレーベルアンダーコンストラクション[10aw リバーシブルカットソー/ブラック/50]USED中古

LABEL UNDER CONSTRUCTIONレーベルアンダーコンストラクション[ヘビーニットジャケット/グレー]USED中古

LABEL UNDER CONSTRUCTION レーベルアンダーコンストラクション[比翼デザインホワイトシャツ]USED中古

LABEL UNDER CONSTRUCTIONレーベルアンダーコンストラクション[バイカラーデザイン半袖カットソー]USED中古

LABEL UNDER CONSTRUCTION レーベルアンダーコンストラクション[後染め加工ステッチパンツ]USED中古

 

FABIO QUARANTA(ファビオクアランタ)

デザイナー : ファビオ・クアランタ(Fabio Quaranta)

 

ヴェネツィア建築大学のビジュアル・アーツ・アンド・ファッション修士号の指導者でもある彼。

2006年にはローマに「MOTELSALIERI」という、現代美術・音楽・ファッションなどのさまざまなアートやクラフトのギャラリーショップをオープンします。

Carol Christian Poellなども取り扱うなかなか尖ったお店で、内装もシンプルで退廃的な雰囲気。

普通に行ってみたい。。

彼のブランド「FABIO QUARANTA」は日本ではそこまで知名度はないものの、コルソコモなどでも取り扱いがあるブランドのようです。

 

Sara Lanzi(サラ・ランツィ)

デザイナー : サラ・ランツィ(Sara Lanzi)

カルペディエムにて2003年までデザインとプロデュースを担当。

彼女が手がけるブランド「SL」もディテールに凝ったつくりが素晴らしいブランド!

ファブリックも凝っているんですが、カルペの力強い感じというよりは柔らかな印象です。

 

lumen et umbra(ルーメンエトウンブラ)

デザイナー : 藤田一星

 

カルペディエムにてマテリアルや映像の分野を担当。

その後2006年にlumen et umbraを設立。

ブランド名「lumen et umbra」はラテン語で「光と陰」を意味します。

このブランドも生地・縫製・加工どれもひねりが効いていておもしろいものづくりをされますね。

Lumen et umbraルーメンエトウンブラ[袖ダメージ加工デザインロングスリーブカットソー/44]USED中古

Lumen et umbraルーメンエトウンブラ[ジップアップデザインカーディガン/44]USED中古

 

individual sentiments(インディビジュアルセンチメント)

デザイナー : 伊藤洋子

カルペディエムにてメンズ、レディース、ユニセックスのデザイン、ディティール、カラーなどを担当。

のち、2008年春夏シーズンから「individual sentiments」をスタート。

テーマは「様々な人種、発想、それらを含む様々な時間、空間の中で出会う人々との感情や感覚の共有を元にし、表現する人間の本能的解釈の物作り」。うーん、難しい。

彼女は先ほどご紹介したintervalloのプロジェクトにも携わっていたとかいないとか?

individual sentiments インディヴィジュアルセンチメンツ[14SS 柄デザインコットンパンツ/スラックス/0]USED中古

individual sentimentsインディヴィジュアルセンチメンツ[14SSコットンデザインスラックスパンツ/0]USED中古

 

A1923(ア ディチアーノヴェヴェンチトール)

デザイナー : シモーネ・チェケット(simone cechetto)

 

カルペディエムにてレザーシューズのメイキング、染色技術を担当。

2006A/Wに自身初のコレクションとなる『AUGUSTA』を発表。

2011年、ブランド名変更。

現在はA DICIANNOVEVENTITREとして活動しています。

A1923のウリはなんといっても皮革の染色技術。

色ムラのある深いカラーリングや、ホワイトタンニングの技術を用いた淡い色味などもレザーシューズでやってしまいます。

A1923 A DICIANNOVEVENTITRE ア・ディチアーノヴェヴェンチトール[ミドルカットダービーシューズ/41]USED中古

 

wjk(ダブルジェイケイ)

デザイナー : 橋本淳

セレクトショップ「L’ECLAIREUR(レクレルール)」のバイヤー時代に出会ったカルペディエムのプロダクトとマウリツィオに共感しともに活動。

2004年に「wjk(ダブルジェイケイ)」をスタートし、国内のアルチザンブランドの先駆けとなりました。

ホースデストロイなどカルペと同素材で作られたブーツは大人気でしたね。

またレザーシャツもカルペ公認でリリースされたりと、常にファンの注目を集めるプロダクトを続々と打ち出していました。

 

 

Marvielab(マーヴィーラボ)

デザイナー : マリアヴィットーリア・サルゲンティーニ(Mariavittoria Sargentini)

 

2007年、自身のブランド「MarvieLab(マーヴィーラボ)」をスタート。

Conscious dressing(意識的な装い)」がテーマ。

布帛をメインに人間と衣服の関係を考えたプロダクトを生み出しています。

難しいように聞こえますが要は布は人間の形に合うようにフィットし、人間は自分をもっとも表現できる布に身体を合わせていく。てきな。

うーん、やっぱり難しい。

 

奥が深いアルチザン、まずはそのモノに触れてみるのが一番の近道だったりするんじゃないでしょうか。

 

すごく長い記事なのに最後まで読んでくれてありがとうございました。

書いた甲斐がありました。

 

 

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