2020/05/05追記・編集
Maison Martin Margiela（メゾンマルタンマルジェラ）の定番アイテムの一つで、フロントに"ハ"の字型の太いポケットジップがあるライダースがあります。
通称「ハの字ライダース」
"ミニマル"を信条とするマルジェラらしいシンプルかつモードなアイテムとして、ブランドファンに長く愛されています。
Maison Martin Margielaの中でも男性のためのワードローブである⑭のラインのアイテムであるこのハの字ライダースは、八の字に入ったジップが名前の由来。5ZIPライダースとも呼ばれています。
1999年秋冬シーズンから毎シーズンリリースされており、マルジェラのアイコンになっているアイテム。
シーズンによって革質、ジップの色を変えてリリースされており、たまにパターンも変更されることもあります。
2016年現在の定価が313,200円というなかなかの高額アイテムではありますが、世界中に多くのファンを持ち、木村拓哉や役所広司、中田英寿らも愛用するこのライダースジャケット。
なぜこれだけの人気が集まるのか？
今回はハの字ライダースの魅力についてご紹介したいと思います。
時代や国、流行に左右されない普遍的なデザイン
人気の一番の理由は、この普遍的なデザイン。
できるだけ無駄を削ぎ落としたデザインに、フロントに大きく走るハの字のジップ。
いつの時代も古臭くならないシンプルなデザインと、育てながら何年も着られるレザーという素材使い。
そんなライダースだからこそ、34シーズンも連続でリリースされるような定番アイテムになったのでしょう。
初期のものならではのディテール
もう一つのハの字ライダースの魅力。
それは年代ごとのディテールの仕様変更。
Levi'sのデニムで言えば赤ミミ、シングルステッチ、カンヌキといった
ヴィンテージにしか見られない、マニア心をくすぐるディテールが存在しますが、
このハの字ライダースにも細かな仕様変更から生まれた、
初期のものにしか見られないディテールというものがあるのです！
ここでは、その中でも特に有名なディテールを3つご紹介しましょう。
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RMSデカジップ
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見た目でわかりやすい初期のディテールといえばこれ。
扇型に末広がりな形が特徴的。2005年秋冬まではこのジップ。
ちなみに、その後のジップも紹介すると、
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YKKジップ
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2006年春夏からは小さめで細いYKKジップ。2014年秋冬まではこのジップです。
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ririジップ
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2015年春夏~現在は太めで平たいririジップ。
(たまに同じシーズンでも、素材によって違うジップが使われているものもあるので注意!)
このように＜strong>ハの字ライダースの年代判別には、このジップを見ればざっくりとした年代を絞ることができます。
脇下ベンチレーション
こちらも初期のみのディテール。
これは破れているわけではありません。こういった仕様です。
ベンチレーションと呼ばれる、通気性を確保するための孔で、
元はバイク乗りや山登りをする人たちが着るジャケットのディテールでした。
通気孔のことを総称してベンチレーションと呼ぶので、
画像のように大きく開くものもあればハの字ライダースのように
小さな切れ込み程度だったりと種類は様々です。
よく見てみるとこのTHE NORTH FACEのジャケット。
ジップの走り方がハの字ライダースにそっくり。
マルジェラは山登り用のジャケットから着想を得たのかな、なんて考えたりもします。
ビニールタグカバー
初期のハの字にはタグを保護するビニールのカバーが付けられていました。
白いカレンダータグが汚れたり、インナーにスレてしまったりするのを防ぐ役割があるようです。
(2003年春夏までは確認済)
ご紹介した3つのディテール以外にも、身幅や着丈、アーム幅が変更されたりとパターンも時流に合わせて変化しています。
初期のものは着丈が短く身幅やアーム幅が太い、ズドンとしたシルエット。
現行のものはスリムでタイトフィットに変更され、着丈も長めに取られています。
このように同じアイテムでも、年代によってディテールが変化するハの字ライダース。
まるで年代ごとのディテールを愉しむヴィンテージ古着のような魅力を持っているように感じます。
1シーズンしか発売されていないプレミアムなハの字
17年間もリリースされているハの字ライダースですが、毎シーズン同じ素材、加工のものばかりではなく、1シーズンしか発売されなかった特別仕様なハの字も存在します。
全部はご紹介できないですが、いくつか画像つきでご紹介します。
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ワックスベイクド加工
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2008年秋冬シーズンリリース、ワックスベイクド加工のハの字。
牛革にワックスコーティングを施し、それを焼き加工で仕上げています。
ワックスによる光沢と、焼き加工による色ムラが雰囲気ある一枚。
ムートン
内側がムートン仕様になっているハの字。
モコモコしている割には野暮ったくなく、それでいてとてつもなく暖かい。
定番で出してくれてもいいのに、と思ってしまうくらいの再販希望No.1のハの字ライダースです。
ちなみにこれは2008年秋冬の商品ですが、ムートンという仕様からか、特別に脇下ベンチレーションがついています！
世界150着限定 デニムのハの字ライダース
こちらはレディース④ラインから、世界150着限定のデニム素材のハの字。
通常のカレンダータグとは別に、[LIMITED EDITION]のタグも付いています。
1シーズンしか発売されなかったアイテムの中でもかなりプレミアムな一枚です。
あなたもお気に入りのマルタンマルジェラのハの字ライダースを見つけてみては？
いかがでしたでしょうか？
ハの字ライダースと一口に言ってもディテールやサイズ感、素材などが年代によって違いがあることがわかりました。
もちろん現行のハの字もかっこいいのでオススメですが、過去にリリースされているハの字にも目を向けてみるとさらにお気に入りの一着が見つかると思います。
あなたも自分にぴったりのハの字ライダースを探してみてはいかがでしょうか？
商品情報
MARTIN MARGIELA10マルタンマルジェラ[08AWムートンレザー八の字ライダースジャケット/46]USED中古
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MARTIN MARGIELA10マルタンマルジェラ[08AWオイルドスウェードライダース/ハの字/ジャケット/44]美品
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マルジェラ アーティザナル高価買取
当店では、マルジェラのハの字ライダースを高価買取致します。
初期中期など問わず、どの年代のアイテムも大歓迎です。
ものにまつわる想いやエピソードまで含めて、丁寧に査定させていただきます。
飾っているだけで着ていないコレクションがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
次のオーナー様へ、こころをこめて伝えます。
Writer：Yusuke Omura
※DollarはARCHIVE OF FASHIONというサイト名に変更しました。
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